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川渡り神幸祭

 2012年 5月19日(土)20日(日)に開催された田川市風治八幡宮の「川渡り神幸祭」は450年前から受け継がれ、筑豊に初夏を告げるお祭りです。

永禄年間(1558年~1569年)に疫病が流行し、多くの命が失われました。そのため、氏子一同が病気の平癒(へいゆ)を祈願、風冶八幡宮の境内に祇園社を建立、祇園(スサノオ)様の分霊を移してその終息を祈願し、成就のお礼として永禄5年(1562年)に奉納された祇園祭が始まりと伝えられています。(昭和29年福岡県無形文化財民族資料第一号に指定)

2基のみこしと、高さ10~12メートル、重さ2~4トンほどで、五穀豊穣・悪疫退散を祈願した色鮮やかな五色のバレンを飾った11基の山笠は八幡宮を出発、彦山川を渡り対岸のお旅所を目指します。

香春岳を背景に笛や鉦の音に合わせてわっしょいわっしょいと彦山川に次々に入ると、川面一杯に大輪が咲いたように華やか、数十人の担ぎてによって、山笠が前後に大きく揺さぶられ、そのたびに水しぶきを上げると、川岸から見守る人々から歓声がわきあがります。19日は彦山川を渡って対岸の同宮の御旅へ向う「お下り」、20日は逆コースで「お上り」と呼ばれ、お宮に帰り、2日間のお祭りは終わりとなります。


※情報です
、今年の川渡り神幸祭の様子がRKB毎日放送にて6月30日(土)午後2時からダイドードリンコスペシャル「炭鉱(やま)は消えても~筑豊・田川の川渡り神幸祭~」が放映されます。田川の勇壮な祭りが多くの人の目に映ることでしょう。是非、ご覧ください!
   

もうひとつの取り組み 祭りを支える人々
   お祭りにつきものが露店。香ばしい香りにふと立ち寄ってついつい・・・。楽しみは見て・声援して・そして食べて・・・、でも残念なのはゴミの山。このゴミを何とかしようと地元の各団体が「ゴミのない祭りを目指そう」と連携しながら取り組みが進められてきました。

「きれいなまつりを」と伊田小学校の6年生と4年生がメッセージとイラストを描いた箱が、まつり会場の彦山川河川敷に置かれています。伊田小学校の校区を流れる彦山川は児童達の自然環境学習の場でもあります。また「伝統ある祭り、大好きな祭りで川を汚されたくない」と、児童達はそれぞれの想いをこめて描いた力作ばかりです。この箱を見て主催者の皆さんは「ゴミを捨てる人が少なくなった」と言われています。また、まつりが終わった次の日は彦山川の河川敷のゴミ拾い、伊田小学校の毎年の取り組みとなっています。伊田小学校の取り組みはこちらから

また、この箱のゴミを定期的に回収する作業や、ボランティアでゴミを拾う人々など、「まつりIN田川まつり実行委員会」「FIT」「田川未来塾」「田川市」が呼びかけ、共にきれいな祭りを支援しています。
 
   
   
ゴミ拾いをされた方は、「祭りで皆さんが盛り上がっているのにゴミ拾いをするのは無粋かなとは思ったのですが、ゴミを拾っているうちに、ゴミをきちんと箱に入れる人が多いのに気付きました。今までなら何げなく捨てていたのでしょうが。みんなできれいにしようという機運が高まって素晴らしい事と思いました」、「2度目の参加ですがやはりゴミは多いですね。この取り組みがなかったらもっとゴミが散乱しているでしょう。祭りを楽しみながらゴミ拾いもいいものですよ」と話されていました。「僕の絵見つけた!すごいでしょう」と児童が家族の人に自慢に話している光景もありました。
   

石炭かがり火 

 
 
神輿が渡ると彦山川には幻想的な灯りがともります。川岸に飾られた石炭かがり火。今回は川面に浮き上がるように赤・青・白のキャンドルが舞台を引き立たせます。この舞台を設置したのは田川商工会議所土曜日の会の皆さんです。

当初、4人からスタートした土曜日の会の皆さんはまわりの人々をさそい、彦山川を見下ろす成道寺公園や後藤寺円山公園、伊田風冶八幡武徳寺の清掃・草刈り・木々の伐採などを行ってきました。「地域の皆さんが安心して公園で集うことのできるように」と毎週土曜日、作業に取り組まれています。12年目を迎えた今日、会員数は29人、平均年齢は・・、最高年齢者は86歳。皆さんは土曜日に会うのがとても楽しみだと言われています。「住んでいるからこそ地域への愛着が生まれ、自らが汗を流し、地域をより良い地域に、そして子ども達と共に地域環境を作っていきます」と。

今回、まつりIN田川では土曜日の会の皆さんが石炭かがり火を担当。併せて、10周年を記念して、会の皆さんが竹のキャンドルを作成、幻想的な光が生まれました。「みんなに喜んでいただいたら嬉しいです」と会長さん。どうしたら幻想的な光が出るのか会長さんは作成するにあたって苦心されたそうです。ちなみに黄色いキャンドルは無理とのことでした。

午後8時、太鼓と共にいっせいに石炭のかがり火に点火、暗闇の中にいっせいに灯りがともると写しだされた川面はなんとも言えない暖かい灯りがともりました。もちろんキャンドルも色鮮やかでした。素晴らしい灯火をありがとうございました。

この舞台でたくさんの地元の人々の楽しいパフォーマンスが繰り広げられました。川面に映る舞台も最高でした。


   
石炭かがり火、当初は大変重たいものだったそうです。今は工夫して軽くなりました 。  
 
   
階段に20個のキャンドルを並べました。 
   
 竹筒のキャンドル。光が輝く様に竹の内側にアルミをしています。


   
 未来塾のお店 (ちょっと寒かったかも!)  千人の似顔絵を目指して