遠賀川流域子ども水フォーラム実行委員会
遠賀川の上流から下流までを「遠賀川学」として構成し、流域全体の小中高校生を対象に遠賀川のスペシャリストを育てようと、源流から河口域までの見学や生物観察、語学など、1年を通して学習してきた遠賀川流域子ども水フォーラム実行委員会は、2月22日は学んだことを発表する場として、「遠賀川流域子ども水フォーラム」を直方市の遠賀川水辺館で開催した。 発表した12人の小中高校生は遠賀川を見て感じたこと、気づいたこと、学んだこと、これから取り組んでいきたいことなどを発表、世界に向けて発信していくために英語でスピーチを交えながら、大勢の大人たちを前に緊張しながらも、しっかりと自分の言葉で発表した。発表時間は一人3分。 発表を行った生徒のうち4月に韓国で行われる「世界子ども水フォーラム」にでも発表するという。 遠賀川のありのままの姿を見て発表した児童や生徒たち
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2015年2月23日 読売新聞筑豊版 掲載 |
遠賀川流域の小中高校生12人が、水や環境について学んだ成果を発表する「遠賀川流域子ども水フォーラム」が22日、直方市の遠賀川水辺館で開かれた。将来的な国際舞台での活動を意識して発表に英語を交えるなど、意欲的な内容で観客約100人をうならせた。 環境問題について世界で活躍できる人材を育てようと、水辺館を拠点に活動するNPO法人「直方川づくりの会」(野見山ミチ子理事長)などが実行委員会を組織して初めて企画した。昨年4月から月1回の特別講座を開き、筑豊、北九州両地区の小5~高2が、源流から河口域までの見学や生物観察、語学学習などを続けてきた。 発表は、家庭排水によって変色した川の水や放置ゴミがなくならない理由など独自の視点が求められ、約3分間英語だけで報告した生徒もいた。 赤池中2年の田中瑞紀さんは「多自然の視点で遠賀川を見る」と題して発表。遠賀川河口近くの魚道が大小さまざまな生き物が遡上(そじょう)できるように工夫されていると紹介し、「大雨の時に早く水を海に流そうと考えるのは人間の都合。いろんな生き物のことを考えた『多自然の目』で川を見ていきたい」と述べた。 講評した中央大学研究開発機構の福岡捷二教授(河川工学)は「小学生も英語を使って驚いたが、研究する上で語学はとても大事。ここで学んだことを友人などにも伝えて仲間を増やしてほしい」と期待した。 =2015/02/23付 西日本新聞朝刊= |